株への投資における原価償却費について

株へ投資をするときには、その企業の財務諸表などを見て、利益がどれくらいあるのかを判断するのは当たり前なのですが、この時には原価償却費をきちんと把握しておかなければなりません。というのは、これは利益には関連してくるのですが、キャッシュには関係しない費用だからです。そのために、帳簿の中では考慮しなければならない特別な項目だと言えるでしょう。

企業の収益性を見るときに、帳簿上の利益を見ることは大事ですし、長期的に見ればそのほうが正しく収益を表していると言えるでしょう。会計制度はそのためにいろいろな工夫がなされているからです。投資家にとってわかりやすいように作られていると言ってもよいでしょう。

しかしながら、帳簿はキャッシュの流れを正しく表しているとは言いにくいです。原価償却費は、固定資産を取得した際にかかる費用を、過年度にわたって計上する費用です。会計上、これは費用として計上できるのですが、一般的な費用とは異なって、計上した時点でキャッシュが出て行くわけではありません。ですから、キャッシュを残して税金を抑えるために、多くの企業は原価償却費を使って節税しています。

株に投資をするのなら、できることならキャッシュが十分にある株が適しています。経営をしたことのある人なら、キャッシュの重要性は痛いほどわかっていると思います。ですから、決算書類などを見るときには、原価償却費がどれくらいあるのかを把握するべきでしょう。企業価値を計算するときのごく基本的な考え方です。原価償却費が異常に大きい場合には、帳簿と比較してキャッシュは多く入ってきていることを意味しますから、決算が悪くてもその後の業績が良くなる可能性はあります。

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